ログハウスという住宅様式があります。丸太(ログ)を水平に積み上げた壁で構成され、古来より世界各地の森林資源が豊富な地域で自然発生的に生まれたようです。
現代日本では別荘などで取り入れられることが多いのですが、自然の暮らしを指向される方などの中には憧れの住まいのイメージとなっています。また、ログハウスの中には一部にのみ丸太を使い、外見からは木材が見えないなどのスタイルもあります。
気になる性能やコストについてです。木材を多く使うため一般の在来工法や2✕4建築と比較して壁や柱などのいわゆる構造体に掛かるコストは高くなる一方、外装や内装のコストが抑えることが可能です。キッチンなどの住宅設備は選択にもよりますがシンプルな造作を行えば安く抑えられるかもしれません。気になる暖房については薪ストーブなどに若干余計に掛かることになります。総合的には一般の住宅と比較してこだわりの部分を除けばコストは抑えられる場合も多いはずです。但し、ランニング費用についてはメンテナンスや燃料など一般の住宅よりは費用が掛かるケースが多いと思われます。
ログハウスの壁はそれなりの太さの丸太を用いれば断熱性は低くはありませんが昨今の省エネ基準を満たすためには外壁以外の部分でも対策しなくてはなりません。また、気密性を確保する(隙間風をなくす)ため、材のつなぎ目に隙間が生じないように工夫やメンテンアスが必要になります。
耐震性については窓などの開口部を多くしすぎなければ高くなります。
今後の住宅の中でログハウスの数が急増することは考えにくいのですが、都会から少し離れた地で自然とゆったり過ごすには検討してもよいと思います。